私は普段授業で調理理論を教えていますが、生徒にどれだけ料理の知識がついたかはっきりつかむのは難しく、困っていました。料理の知識は広範囲で、自分自身もどのように教えていくのが良いのか、疑問でもありました。
そうしたなか、『料理検定公式問題集&解説』は、わかりやすい言葉で問題と解説が書かれているため、料理の好きな生徒たちにとって飽きの来ない学習ができるのではと思いました。
調理技術はもちろんですが、社会へ出てからの接客技術の1つとしても、料理の知識があるということは、非常に有効です。また、問題集の内容に沿って学年ごとに目標を設け、生徒に学習させることで、大まかな学習範囲を示すことができ、より効率的に授業が進むようになりました。調理の指定教科書と共に、料理検定の本も定期考査の問題として活用しています。
生徒の学習は主に自宅でさせています。自らの資格取得という面で、生徒の学習意欲も刺激されるようです。また、私自身も、第1回料理検定で生徒と一緒に受検しました。問題集を活用することが指導者としてスキルアップにもなっており、再度専門分野の知識を確認して教壇に立てていると思います。
調理技術は各学校の先生による調理実習、理論は教科書での学習、そしてジャンルを超えた幅広い知識取得には、料理検定は最適な検定だと思っています。問題集に掲載されている問題の中には、かなり高いレベルの知識で調理を教えていると自負している私でさえ、専門分野外ではわからない問題もありました。
料理検定は、自分たちの学校で受検できる団体受検会場設置制度もあり、生徒たちにも好評です。 今後も積極的に生徒たちに、料理検定の受検を推薦したいと思っています。
三重県立相可高校食物調理科専門調理師教諭。1960年松阪市出身。2002年オープンした高校生によるレストラン「まごの店」が連日大盛況。「文部科学大臣優秀教員表彰」ほか受賞多数。著書「高校生レストラン、本日も満席。」、「高校生レストラン、行列の理由。」(伊勢新聞社)は2011年にドラマ化された。